台湾における日本判決の強制執行


日本裁判所の確定判決を得て、台湾にある資産を強制執行するために、台湾の強制執行法第4条の1と民事訴訟法第402条に基づき、海外判決の執行許可訴訟を提起し、執行許可の判決を得なければなりません。しかし、台湾の強制執行法第4条の1、民事訴訟法第402条1項2号及び判例によれば、外国の裁判において公示送達が用いられた場合には外国判決の承認要件を欠くとされているので(日本の民事訴訟法第118条第2号も同じ)、公示送達によって開始された日本の裁判の判決は台湾では承認・執行されない可能性が高いです。



 

 ところが、台湾の国際法的地位という特殊な問題が存在され、日本は台湾の国際法的地位台湾を独立の国家としては承認していないため、訴状及び呼出上の送達について、国と国との間でする外交上のルート(民事訴訟法108条)を使うことができません。したがって、日本での裁判の場合には、台湾の被告の住所が分かっていても、公示送達(民事訴訟法第101条第1項第3号)によることになる可能性が高いです。【JCAジャーナル68巻6号(2021年6月)64頁参照。】そうすると、台湾で執行許可訴訟を提起しても、台湾の裁判所で執行許可の判決を得られない恐れがあります。

 ように、台湾の企業と契約を締結する際、日本の裁判所を紛争の管轄裁判所として指定された場合、二つのリスクが存在しています。

①台湾で再び執行許可訴訟を提起しなければならないという二重訴訟のリスク(日本の訴訟でようやく終わったと思うが、結局台湾で再度訴訟しなければならないリスク)、

② 公示送達によって得判決は、台湾で強制執行と認められないリスク。

 上記のリスクを回避するために、台湾企業との契約においては、直接、台湾の裁判所を管轄裁判所と指定する条項又は日本の仲裁を定める紛争解決条項を規定することはおすすめです。

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